四 季 雑 感

 


 

 

多くの人に影響を及ぼすリ−ダ−は、仁(他人の身になって考え相手の立場になって思いやる。)義(自分が有利な場面でも、道義・恩義にかなっていなければ動かない。)という行動規範が強く求められます。

 

国内では不透明な金銭処理が問題視され、多くの議員が選挙で落選しましたが、海外では資質の問われるリ−ダ−が依然として権力を握り、多くの無実の人々が犠牲を被っています。 仁や義をわきまえないリ−ダ−達が「驕れる人も久しからず」のことわざ通り、塵となって吹き飛ばされ、一掃される事を願います。

 

人間は権力や騒動に乗じて私心が働きやすいものです。京セラ、KDDIの創業者である稲盛和夫さんは生前、物事を企画する時に「動機善なりや、私心なかりしか」と、「無私」「利他」の精神に合致しているか確認されていたと伝えられています。

この名言が広まり、感化されるリ−ダ−が続出することを切に願います。

 

 

                          2024年 11月 5日(火)

 


 

 

旧暦の10月を指す神無月は「神の月」という意味で、神聖な五穀を収穫し、神々に捧げて感謝する重要な季節とされています。

平安時代末期頃からは、日本中の神様が出雲の国(島根県、出雲大社)に集まり、来年の天候や農作物、酒の出来、人の運命や縁などについて様々な相談をするため、 10月は地元に神様がいなくなってしまうとされ、「神無月」と呼ばれるようになりました。

一方、神様が集まる出雲の国は「神在月(かみありづき)」と呼ばれるようになったそうです。

 

今年能登では、元日に地震に見舞われた田んぼを復旧させ、やっとの思いで刈り取りにこぎ着けた矢先、今度は豪雨に見舞われてしまいました。

災害が重なり復旧が一層困難になってしまいましたが、被災された方々が安全に救出されることと共に、災害に強い地域に復興されることを心から願います。

 

人類は地球という大自然の一員である事を忘れ、他の動植物や地球そのものの都合を考慮せず、人類にとってよりよい環境を求め続けてきました。その結果温暖化という気候変動を招いてしまいました。

大自然の法則は「自分から出た物は必ず自分に返ってくる」と言われています。

良い環境を望むのであれば、自らの利益追求を優先させずに、「善行」を優先させなければならないと、人類はもっと早く気付き実行しなければならなかったと感じます。

 

朝晩だいぶ涼しくなりやっと秋らしくなってきました。

寒暖差に気を付け短い秋を楽しみましょう!

 

 

                          2024年 10月 5日(土)

 


 

 

夕暮れになると草むらから虫の声が聞こえ、秋の訪れを感じてほっとするようになりました。 しかし、猛暑で疲れた心と身体を癒してくれる秋がどんどん短くなり、一瞬で通り過ぎてしまう様になるのではないかと不安になります。

 

9月に入ってからの猛暑日はもはや「異常」ではなく「通常」と受け取られるようになり、幼いときに慣れ親しんだ日本の秋は10月中旬からの1ヶ月半程度に短縮されています。 季節の変化に敏感な日本人の感性は「四季」が明確に変化する中で培われてきました。 もし「二季」になってしまったら、日本人はどんな感性を持った国民になるのでしょうか?

 

異常気象は日本だけでなく世界規模で発生しており、地球上の動植物の生息域が大幅に変わり始めています。 すでに魚は海水温の変化に伴い北上し、名産品が代わってしまった地域も出現しています。

 

涼しさを求めて移動することが難しい人類は、化石燃料以外のエネルギーを用いて、変化する気候に適応する術を模索していますが、自然の営みを謙虚に受け入れなければ絶滅の危機に直面するかもしれません。

 

今年の夏の気象は、地球環境回復に一人一人が真剣に取り組まなければならない時期に入っている事を、実感させるものでした。

 

 

                          2024年 9月 6日(金)

 


 

 

今年の梅雨は短く、明けてからは猛暑が続き、連日外出を控えるようにとの熱中症警戒アラートが発令されています。

 

熱中症は重度の後遺症を残すことがあるため、軽く考えてはいけません。

昼夜を問わずエアコンを効果的に使い、発汗で失われた水分や塩分、ミネラルを経口補水液などで積極的に補いましょう。 経口補水液に抵抗がある方には、昔ながらの「麦茶に梅干し」もおすすめです。

さらにビタミンB1を含む食品(豚肉、枝豆、納豆、ぬか漬け、など)と季節の食材を取り入れて疲労回復に努めましょう。

 

気候の良い春のうちから発汗による体温コントロール機能を高める運動習慣をつけておけば、ある程度熱中症になりにくい身体とすることが可能になります。 しかし、何もせずに猛暑を迎えてしまった場合は、室内でも熱中症になる可能性が高くなるので、特に注意が必要です。

 

猛暑はまだ続きそうです。対策をしっかりと行ないましょう。

 

 

                          2024年 8月 6日(火)

 


 

 

東海地方は6月21日に梅雨に入りました。

かつてはシトシトと降る雨音を静かに聞いていると、アルファ波というリラックス効果のある脳波が出て、心を癒してくれると言われていた梅雨ですが、近年では豪雨となることが多く、災害の心配をしなければならなくなりました。

 

それでも梅雨の風情を懐かしく思い、梅雨の晴れ間に紫陽花や花しょうぶを求め自然を満喫したいと思いますが、晴れると夏本番の猛暑になってしまい、今度は熱中症を心配する羽目になります。

日本は年を追うごとに亜熱帯化してきていると言われますが、今年はさらにその傾向が加速しており、四季のない日本が実現しつつあるように感じられます。

 

特に集中豪雨も懸念される時期になってきます。

今後も地域の気象情報に細心の注意を払い、災害から身を守るための準備を怠らないようにしましょう。

 

 

                          2024年 7月 7日(日)

 


 

 

気持ちの良さそうな西風に誘われて、久しぶりに自転車で出かけました。 盛りのあじさいや新緑から聞こえてくるウグイスのさえずりの中を走るのはやはり気持ちの良いものです。

今年は梅雨入りが遅いと言われているので、また出かけたいと思います。

 

豊橋が五月晴れのような天候だった一方で、関東地方では気象が急変してゲリラ豪雨に見舞われました。

日本の亜熱帯化が着実に進んでいることから、“スコールのような激しいにわか雨”に日本各地で遭遇する可能性が高まっています。身近なゲリラ豪雨、線状降水帯、更に地震などの自然現象を学び、人類の居場所である地球に対する知識を深めておかなければならないと感じます。

 

これまでの自分の知識だけでは対処できずに「行きはよいよい、帰りはずぶ濡れ」的な経験をすることのないようにしたいものです。

高校生の時に受けた「地学」という授業、やたら難しく興味が湧かなかったことが思い出されます。

今になって必要になるとは・・・

 

 

                          2024年 6月 5日(水)

 


 

 

田植えの済んだ水田が太陽の光を反射して輝いています。水害や日照りに合わず順調に生育して豊作となってほしいものです。

三重大学の立花教授は「地球が温暖化して日本付近を流れる偏西風の速度が弱まり蛇行するため、異状気象が起きやすくなって、爆弾低気圧が発生したりする」また「日本は海に囲まれているのでちょっとした低気圧が来ると雨になり、地域にもよるが干ばつは少なく、逆に豪雨が多い」と言われ、秋の収穫がどうなるのか心配です。

 

現在ウクライナや中東での紛争が長期化していますが、この紛争が膨大な温室効果ガスを排出している事はあまり報道されていません。2022年2月〜9月の8ヶ月間のウクライナでの戦争での排出量は8,300万トンと、東京都の排出量(6,000万トン/2022年)を上回っているそうです。

 

一般市民の命が奪われるだけではなく、地球環境をも破壊してしまう紛争を未然に防ぐと言う、本来の国連の機能が回復されることに期待したいと思います。

 

 

                          2024年  5月 8日(水)

 


 

 

道場脇の桜が咲き始めました。東海地方は久しぶりに満開の桜が出迎える入学式となったところが多いようです。

桜は「昨年の夏に花のつぼみを形成しますが、冬の初めに一旦休眠し、真冬の寒さによって目を覚まし、春の暖かさで成長し、開花する」というメカニズムによって私たちを感動させています。

 

みごとな花を咲かせることが出来るのは、必要な栄養や水分を供給する根がしっかりと大地に張り巡らされているからに他なりません。

「自分の本質や素質をすなおに認めて、自分自身を拠り所とすることのできるしっかりした根を張り、周囲との円満な人間関係を構築できる人であれ!」と年度の初めに応援してくれているかのように感じます。

 

 

                          2024年   4月 6日(土)

 


 

 

昨日富山産のとても美味しいホタルイカを頂きました。

能登半島地震が発生して2か月が経ち、損傷してしまった定置網や網を固定する基礎の復旧を急いでいると聞いていましたが、少しずつ回復している兆しを感じうれしく思います。

 

しかし半島特有の復旧の難しさを抱え、被災された方々はまだまだ苦しい生活を続けられています。 困難を乗り越え一日も早い復旧・復興がなされることを心から祈念しています。

 

1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして今回の能登半島地震と、マグニチュ−ド7を超える地震がどれほどのものか、日本は大地震を抱えている地震列島であると言うことを改めて思い知らされました。

 

陽射しがだいぶ暖かさを感じる季節になり、水仙や白木蓮が咲き、卒業式帰りの高校生とすれ違うと、希望に溢れた春を感じる季節になりましたが、日本に住んでいる以上、明日は我が身と捉え、災害に遭ってしまったらという想像力を高めておかねばなりません。

 

 

                          2024年   3月 7日(木)

 


 

 

熱海桜や河津桜の開花便りが既に届いてきていますが、のんびりと花見という気分にはなれません。

2月は「きさらぎ=衣を更に着る」とも言われ一年で一番寒い季節ですが、特に今年は偏西風の蛇行により北極の寒気が欧州、中国、北米、などに南下して猛烈な寒波をもたらしています。

 

自然災害や紛争に見舞われ、極悪な状況に置かれている地域を更に寒さが襲い、大変つらい思いをされている方が大勢います。  募金活動での応援しか出来ませんが、一人ひとりが災害に対する意識を高め、共に助け合い、復興への一助となることを祈っています。

 

東海地方に住んでいる我が身の幸せを有難いと思います。

しかし南海トラフ地震を抱え、明日は我が身と気を引き締める事を忘れてはなりません。

 

 

                          2024年   2月 6日(火)

 


 

 

明けましておめでとうございます。

穏やかに初日の出を見ることができ、幸先の良いスタ−トを切ったかに思えたのも束の間、石川県能登での大きな地震、津波、そして羽田空港での航空機衝突・炎上、山手線殺傷事件と正月気分も早々に冷める災害や事故が立て続けに起きました。

 

コロナウイルス感染後、異常気象の他、民族間の争い、政治家の金銭トラブル、自動車会社の不正検査発覚、と人間の欲や憎しみ、疑心、慢心が原因のトラブルが絶えません。

 

予測できない自然現象に加え、煩悩だらけの世相の中で、自然の摂理に適った生き方を心掛けようとしていても、迷いを生じやすくなってきています。

間違いのない自然科学や釈尊の説いた人間学をしっかり学び、拠り所と出来る人生の羅針盤を持つように努めなければなりません。

 

とかく技の修錬に片寄りがちですが、座学とのバランスのとれた修行を心掛けたいと思います。

 

 

                          2024年   1月 5日(金)

 


 

 

寒気に包まれる日が多くなり、朝晩の冷え込みが厳しさを増して来ました。大いに身体を動かし、たくさん食べ、しっかり寝ることで代謝を高め、寒暖差に立ち向かいましょう。

 

近年一年が短く感じられるようになりました。これは歳を取ると体の代謝が低下し、自分の体内時計の進行が遅くなり、時間があっという間に過ぎ去るように感じると言う説もあるようです。

人は時間感覚だけでなく、気づかないうちにこれまでの経験や知識を正しい尺度として事象を捉え、優劣や善悪を判断してしまいます。 それゆえ、世の中には異なる尺度を持つ人が共存している現実を、認識することが重要です。

宗教、文化、正義であれ、互いに自分の尺度を絶対とせず、お互いの視点を理解し合い、融和しなければ対立が生じます。

 

異なる宗教を信仰する多様な民族で構成される中東の国には、民族上、宗教上の主張が複雑に絡み合い、互いの尺度を理解し合えない歴史があります。

しかし、一般市民や子供に多大の被害を与えてまで、主張を押し通そうとする行為は常軌を逸脱しています。

国連の機能がより一層強化され、子供たちが笑顔で生活できる平和な状況が早く訪れることを願います。

 

 

                           2023年   12月 5日(火)

 


 

 

やっと秋らしくなってきました。 過ごしやすい季節は短そうです、上手に使って酷暑疲れの体を癒しましょう。

 

今年の夏は猛暑と日照りが続き多くの野作物が不作となってしまいました。また、海水温の上昇で魚の生息域が変わってしまい不漁にもなっています。

そんな中で、自然とテクノロジーを融合させながら、水・光・空気・栄養・温度・スペ−スといった必要な要素を最適な条件にコントロ−ルして、天候に左右されず季節を問わず、美味しいイチゴが収穫できると言う工場がテレビで紹介されていました。

しかしテクノロジ−を駆使して野菜や魚を栽培することで総てが解決出来るとは思えません。

 

今以上に温暖化が進むと、もう元に戻すことが出来ないとも言われています。

ひとり一人が地球の摂理を学び、摂理に合った暮らしをしているか顧みることが大切なのだと思います。

 

 

                           2023年   11月 7日(火)

 


 

 

10月に入って一気に涼しくなり朝晩は長袖が欲しくなる様になりました。 つい先日までの猛暑はどこへ行ってしまったのやら、夏から冬に直行しそうな気配です。

急な寒暖差はこれまで猛暑で疲労した体に堪えます。有酸素運動を行なって体調を整え短い秋をしっかり楽しみましょう。

 

今年はこれまでに世界中で集中豪雨による洪水が頻繁に発生しました。またカナダやハワイでは森林火災が発生し干ばつも重なり、街まで延焼する惨事になっています。 自然の力に対して人間が無力であることを思い知らされます。

 

災害列島と言われている日本に住んでいる以上、戸惑わずに対処できる備えの必要性は理解しているのですが、平穏な日々が続くと,つい先延ばしになってしまいます。

今月中には見直しを行なっておきたいと思います。

 

 

                           2023年   10月 6日(金)

 


 

 

太陽の高さが低くなって日差しが室内に差し込んでくる様になり、日が沈むとコオロギや鈴虫が鳴き出しました。 また台風が立て続けに日本に襲来するようになてきて秋の訪れを感じます。

しかし猛暑は一向に収まりそうにありません。「暑さ寒さも彼岸まで」と信じて、「バランスのとれた食事、適度な運動、ぐっすり寝る」を心掛けましょう。

 

現在顕著化している地球温暖化による気候変動は、地球上の80億人の個人的な都合や、世界に2億社以上ある企業の短期的な利益追求活動が、地球の営みに沿わない身勝手なものだったと言うことが原因と言われています。

結局、人類はこれまで自分の首を自分で絞め続けてきた事になります。

 

昔から言われている戒めの言葉「木を見て森を見ず」の通り、目先の利益しか見えない人には物事の「本質」が見抜けません。 どんなときも一度立ち止まって、ゆったりと全体を見渡せる心の余裕を持って行動出来るようになりたいものです。

 

それにしても今年の猛暑はいつまで続くのやら。

 

 

                           2023年   9月 8日(金)

 


 

 

梅雨が明け、朝から会話が聞き取りにくいほどの蝉の大合唱が始まりました。

東シナ海から中国方向に抜けると思っていた台風6号は沖縄付近に停滞して大きな被害を出しています。 今後Uターンして日本に向かって来そうな兆候です。

7月から各地で猛暑日が記録されており、今年も猛暑とゲリラ豪雨、そして台風と気象の変化が激しい夏になりそうです。

 

世界の平均気温は少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続けることが予測されており、最高気温の上昇と台風の多発化が今後更に懸念されています。 海外では最高気温が50度を超えた地域も出ているとも聞きます。 人は正常性バイアスが働きやすい動物だと言われます。 「危険な暑さ」から身を守るためには体感ではなく、室温計を判断基準としたエアコンの使用が欠かせません。

 

適切な栄養と運動を取り、周囲の環境変化に対して正しい判断を下せる身体作りも大切です。

暑さに負けない体力を保持して夏を楽しく安全に過ごしましょう。

 

 

                           2023年   8月 5日(土)

 


 

 

7月7日は七夕ですが、残念ながら梅雨空は晴れそうにありません。東海地方では七夕の晴天率が10%以下というデータもあり、織姫星と彦星を見ることが出来るのは希のようです。

織姫星(こと座で最も明るい恒星ベガ)が7月7日の夜空で輝くという夜に、糸や針の仕事を司る織女に対して、手芸や機織りなどの技巧上達を願う中国の年中行事が元になっていると言われています。 日本には奈良時代に伝わり、江戸時代になってから願い事を書いた短冊を笹に飾るようになったとされています。

 

今年も半ばになりました。

年初に掲げた目標が叶うように短冊を飾り、心を新たにする良い機会です。

後半も楽しむ事を忘れずに精進しましょう。

 

 

                           2023年   7月 7日(火)

 


 

                 

6月2日(金)線状降水帯が豊橋市を通過しました。

大雨警報が発令されると同時に、河川が氾濫危険水位を超えたため、避難指示が出されました。 これまでの日本の雨とは別次元の降り方で有ったため、近隣地域では多くの場所が冠水の被害を受けました。

温暖化による気候変動に伴い、これまでとは違う現象が発生する可能性を認識し、防災情報に注意を払うことが重要です。

また、異常を察知して迅速に対応できる能力を高めておく必要性を実感しました。

 

日常生活において心理的なストレスを軽減するため、異常な状態を知らせる情報を入手しても、身に迫った状況の変化を感じないと、 無意識に正常であるとみなしてしまう習性を人は備えています。

災害が起きるかどうか解らない状況下では、最悪の事態を考慮して行動することは難しいことです。

命に関わるだけに「安全は総てに優先する」と言う原則をどのようにすれば徹底出来るのか考えさせられます。

 

 

                           2023年   6月 8日(木)

 


 

今年は季節の移ろいが半月ほど早く進み、4月中旬に田植えの終わった田んぼが鏡のように日の光を反射して輝いていました。 こののどかな風景を毎年みたいものですが、温暖化の影響で田植えの時期が狂いだし、美味しいお米の産地が北へ北へと徐々に上がってしまうことが心配です。

 

資源の有限性や自然環境への影響を配慮しない「生活しやすさの追求」が、「元も子もなくなる追求」になって来ているように思えます。 一人ひとりが環境問題を自分自身の問題として捉え、他に悪影響を与えないかをよく吟味した便利さの求め方をしなければならないと再認識させられます。

 

ゴールデンウィークが明けると「五月病」が懸念されます。気合いを出して体を動かすことを習慣化しておくと、ストレスが溜まって心が落ち込んでしまうことが少なくなります。 五月度はストレス軽減に最適な互いに胴を着けての剛法の稽古時間を増やしたいと思います。

 

 

                             2023年   5月 5日(金)

 


 

花木をはじめ総てのものが活き活きしだしましが、日本特有と言われる花粉症にかかると活き活きとは反対に滅入ってしまいます。

数年前から「異物」に対する免疫システムを高めるビタミンDを含むキノコや魚介類、アレルギ−症状を抑える効果があると言われる大葉を意識的に摂ること、 ビタミンDを体内で作り出す紫外線に当たることなどをするようにしてから症状が少し軽くなったように感じます。

 

4月から学校生活との両立が難しくなる新中学生向けに、モヤモヤを吐き出せる稽古メニュ−を多く取り入れる予定です。

ちょうどコロナ感染が収束し、窓を大きく開け、気合いを気兼ねなく出せるようになったことでもあり、五月病予防も視野に入れて進めたいと思います。

 

「入社」「新学期」、期待と不安を持って新たな環境を迎えた人たちにとって、まだしばらく続く寒暖差、気圧の変化、花粉などは体調を崩す引き金になりかねません。

全員の拳士が健康を維持して新しい環境で活躍されることを望みます。

 

 

                             2023年   4月 7日(金)

 


 

厚生労働省が3月13日からコロナウィルス対策としての「マスク着用は個人の判断」に委ねる方針を決定しました。

2月に入ってから公表される新規感染者数と死亡者数はかなり激減していますが、全体が網羅されているのかチョット心配です。

 

ある専門家は「なぜここまでスム−ズに減ったのか、不可思議で不自然な減り方だと思う。しばらくしたらまた上昇に転じる可能性があると思う。」という見解を示されています。

 

マスク着用は花粉症、黄砂、インフルエンザ、にも予防効果が有ります。 感染が再拡大すれば医療従事者にまた多大な負荷がかかることを考えると、これまで通りの感染予防対策をもう少し継続させるべきだと考えます。

 

半月もすれば桜がほころび始めますが、この不可思議な現象が続いて心置きなく桜を楽しめる事を期待します。

 

 

                             2023年   3月 9日(木)

 


 

「あがる。緊張する。どきどきする。」って悪いこと?

昇級や昇段試験がまぢかに迫った少年拳士達の稽古姿勢に真剣さが増してきます。 そして受験時には緊張感やストレスでぎこちない動作になってしまう拳士も出てきます。

 

「緊張してはいけない!」と思ってしまうと余計に緊張して実力を発揮できません。 しかし緊張感のないところに「やる気」は存在せず好結果は期待できません。

緊張は大きすぎても小さすぎてもパフォ−マンスを落してしまいす。

 

負けない自信や落ちない確信が持てるまで、逃げずに努力を重ねるための原動力として、上手く付き合えるようになりたいものです。

良い結果を得ることだけを目標とせず「緊張感の中で楽しめるようになること」も目標にしてチャレンジして欲しいと思います。

 

ドキドキした経験や失敗した経験はこれから先の人生の肥やしです。

 

 

                             2023年   2月 6日(月)

 


 

明けましておめでとうございます。

暮れから新年にかけてサッカ−、駅伝で活躍する選手たちの厳しい練習で鍛え上げた技や走り、チ−ムワ−クに魅了させられ元気をもらいました。

 

彼らのような運動能力に恵まれた人たちは類い希な存在です。

彼らを見て感動したサポ−タ−が、日々の暮らしと言うグランドで協調性、積極性、責任性、自主性、をさらに磨き、自らが周囲の人たちを元気にできる存在になろうと行動に移したら、日本はすごい国になるのだと思いますが・・・・

 

今年もコロナ感染症や他国への理不尽な侵攻が絶えませんが、これまでのような活動制限はない年となりそうです。

修行を通じてできる限り多くの拳士が「他人への思いやりを備えた頼りになる人」に変身し、それぞれが暮らしの中でその輪を拡げて周囲を元気にしていって欲しいと思います。

 

今年は科学技術が世界中をもっと笑顔にさせてくれる年になることを念じます。

 

 

                             2023年   1月 6日(金)

 


 

ながらスマホによって脳内が「何気なく見た情報」であふれると、脳の一連の流れが滞って二十代の若者でも認知症状態になってしまう事例を耳にしました。

 

スマ−トホンは多種多様な情報をいつでもどこでも瞬時に得ることが出来るのでつい長居してしまいます。

しかしゴミになるような情報は捨てるようにしないと、記憶力、判断力、理解力などが低下してしまう思わぬ落とし穴にはまります。

 

脳の働きは、「情報を入れる→入れた情報について考えて片付ける→元の情報は外に吐き出される。」という一連の流れになっているのですが、 処理されない不要な情報が詰め込まれ過ぎると、脳がフリ−ズ状態となって認知症のような症状を引き起こしてしまうのだそうです。

 

もし脳がフリ−ズ状態になってしまったら、スマホを一日使わないとか、運動に集中する、利き手と反対の手で箸やハサミを使うなど、 積極的に脳を休ませる。さらに取り入れた情報は活用する。がお薦めです。 脳もクリ−ンアップ(ゴミ捨て)とデフラグ(整理整頓)をこまめに行って、いつでもサクサク動くようにしておきたいものです。

 

 

                             2022年  12月 5日(月)

 


 

少林寺拳法には、わがまま、落ち込みやすい、我慢ができない、おおざっぱ、行動が遅い、内気など一人ひとり多様な特性を持った子供が入門してきます。

このような子供に少林寺拳法の技法を習得させるためには、褒めたり、叱ったり、一人ひとりに適した説明の仕方に大変な工夫と労力を要します。

 

技法は先天的な能力ではなく、後天的な体を動かす努力(説明を聞いて、動き方をまねて、自然に動けるようになるまで自主的に繰り返す。)を必要とします。

これは子供にとって一番の苦手のようですが、努力を重ね技法を習得できれば人間的にも成長します。

 

帯の色が白から黄色に変わったことが励みで取り組み方に自主性が芽生えたり、緑、茶と技が上達するに従い、フラフラしていた子供がしっかりしてきたりと成長してゆきます。

黒帯を締めると下級拳士に技を教えることを任せられる子供も出てきます。

 

少林寺拳法の「拳禅一如」という修行法は人づくりを目的としてカリキュラムが組まれています。

大会の成績や技の強さは目的ではなく、人づくりの手段の一つであるということを外さずに、これからも修錬に励みたいと思います。

 

 

                             2022年  11月 5日(土)

 


 

自分の正義を振りかざして他国の領域に侵攻し続ける独裁国家。言葉巧みに人をだまし扇動して政治への影響力を持とうする異国のカルト教団。 的を外した説明を繰り返して、ほとぼりが冷めるのを待ち続ける汚職謙疑の掛った議員や企業のトップ。いずれも煩悩にまみれ制御する事を忘れて暴走しています。 その結果多くの人が絶大な被害を被っています。

 

コロナ感染の第七波は収まりを見せていますが、原材料の不足などで物価高騰が進んでいます。いまから百年前スペイン風邪のあと、 景気がだんだん悪くなって生活に困る人が沢山出て社会不安が増大した時に、あのヒットラ−が現れています。何となく似た成り行きに不安を感じます。

 

8月24日に亡くなられた京セラとKDDIの創業者であり、日本航空を再建された稲盛和夫さんは、物事を進めるに当たり「動機善なりや、私心なかりしか」と 自身に問い詰めていたと言われます。

生まれた時から「無私」「利他」の心を持っていた人が居ないのと同様に悪人だった人もいません。

育った環境が人格形成に大きな影響を及ぼすことを思うと、現在混乱を招いている人の存在にどうしようもなさを感じます。

 

10月は温度変化が大きくな季節です。健康管理をしっかり行いましょう。

 

 

                             2022年  10月 6日(木)

 


 

せわしなく鳴いていたクマゼミが姿を消し、スズムシが鳴きだすと秋がすぐそこまで来ているとホットします。

 

近年 猛暑、豪雨、台風と言う自然災害が想定外の被害をもたらすようになってきました。夏も冬も異常気象が頻繁に起きているのは地球の温暖化が進んだからとされています。

人間の活動によって大量の温室効果ガス(主に二酸化炭素)が排出され、太陽光によって暖められた熱が宇宙に放出され難くなったのが温暖化の主因とされています。

 

温暖化の影響でシベリアの永久凍土に閉じ込められていたメタンガスが放出し始めているとの報告もあります。

宇宙物理学者など複数の専門家は、二酸化炭素の数十倍の温室効果があると言われるメタンガスの放出を止められなければ、「温暖化が更に進み今世紀末には人口の大半が犠牲となるだろう。」と警告しており深刻です。

 

二酸化炭素を出さない代替エネルギ−への切り替え、森林面積の拡大、空気中の二酸化炭素を取り除く技術開発などが急務とされていますが、各国それぞれの思惑もあって足並みがなかなか揃いません。

たぐいまれな美しい地球の寿命を人類が短命にしてしまうことの無いように、一人ひとりが温暖化抑制活動に真摯に取り組まなければなりません。

 

 

                             2022年  9月 5日(月)

 


 

夏休みに入ると同時に、ようやく梅雨が明けたという天気になりました。

今年の夏は行動制限もなくコロナ感染から解放され自由な過ごし方が出来る筈でしたが感染者が急増し、また窮屈な夏になりそうです。

 

国は過去最多の感染者数を記録しても行動制限を出そうとしていません。これまで二年半体験してきた知識を活用して、自らが行動制限の要否を判断し対応をせよと言う事です。

 

まだインフルエンザの様な誰でもすぐ服用できる治療薬が出ておらず、救急医療がひっ迫し医療関係者に多大な負荷が掛っている事をよそ目に、繁華街や行楽地の人出が増えています。

 

コロナ禍での三度目の夏、昨年はオリンピック観戦で少し救われた感じがしましたが、今年は我慢が限界に達したかに見えます。

湧いてくる煩悩、溜まってしまったストレスを排泄したい気持ちは理解出来ますが、しっかりした感染対策が求められています。

 

                             2022年  8月 2日(火)

 


 

梅雨入り後も東海地方は大陸からの高気圧に覆われ、暫くカラッとしていて梅雨入り感がありませんでした。 南の高気圧の勢力が増してきて梅雨らしい天気となってきたと思いきや、梅雨前線は東北から北海道まで北上し早々と開けてしまいました。水不足や電力不足が心配です。

 

各地で猛暑日が記録される中で台風が九州に接近し更に不安定な天候になりそうです。

集中豪雨に注意すると共に、厚生労働省の『熱中症×コロナ感染防止リ−フレット』に従って熱中症予防にも心掛けましょう。

 

今年もコロナ感染、領土拡大行動、物価高騰、猛暑と暗い報道ばかりが目立ちます。

科学技術は目覚ましい進歩を遂げても、それを使う人間の煩悩コントロ−ル能力が一向に進歩しない為、我侭で理不尽な行動が絶えません。

『学問を学ぶ事』と『良心に背かない行動を選択できる強い心を育む事』を一対として捉え、並行して学ぶことの大切さを改めて感じます。

 

                             2022年  7月 3日(日)

 


 

アジサイの花が目立つようになりそろそろ梅雨入りです。

4月からの新しい生活環境にまだ馴染めないでストレスが溜まる時期に、ジメジメとした雨の日が続くと憂鬱な気持ちになってしまいます。

 

コロナ感染対策の行動規制が緩和に向かっています。周囲に気兼ねせずに森林浴や旬の食べ物を求めて遠出をする事ができるようになってきました。

澄んだ空気に浸って前向きな気持ちを取り戻しましょう。

 

同時に、これからやって来る本格的な夏の暑さで熱中症になる事の無い様に、今から発汗による体温調整や水分代謝がスム−ズに機能するように身体を整える事を始めましょう。

 

道場の稽古では健全な身心を維持し夏を少しでも楽しく過ごすために、胴を蹴りミットを突いてストレスを解消する事と、 副交感神経を優位にさせリラックスさせる腹式呼吸を意識的に行う事(プチ座禅)を多めに採り入れて行きます。

 

「蒸し暑い夏は嫌い」と逃げなくても良い心身に変えましょう!

 

                             2022年  6月 4日(土)

 


 

コロナ感染の発生から2年半が経過した今年のゴ−ルデンウィ−クは3年ぶりに行動制限のない連休となって各地で様々な行事が行われ、密集や密接になることに不安を抱えながらも、観光地は賑わいを取り戻し笑顔が溢れています。

 

今回のコロナ感染症をきっかけに、社会のあり方があらゆる領域で非接触型に移行し始め、生活が大きく変わりました。

リモ−トワークや時差通勤などは、暮らしにゆとりをもたらしてくれ有り難い変化ですが、対面に比べ感情的な情報や空気感が薄れ、意思疎通が不十分になる事を充分認識して採り入れなければなりません。

 

密集・密接・密閉は、いずれも人と人を繋ぐ潤滑剤として重要な役割を果たしているものです。

それを自粛的にとは言え長期に渡り制限されれば、経済的ダメ−ジのみならず精神的ストレスが相当溜まってしまいます。

 

連休明けに感染再拡大を起こすことなく、引き続き行動制限のない暮しが続いて欲しいと切に思います。

 

                             2022年  5月 3日(火)

 


 

例年より寒かった冬も終わり、道場脇の桜がいつものように満開に成り早くも散り始めました。

 

落葉樹は冬のあいだ葉を落とし枯れ木の様になって、寒風に耐えながら地中にしっかり張った根から養分を吸い上げ、春に備えています。

人の抱く夢や希望もしっかり地に足を付け、地道に辛抱強く長い階段を一段ずつ昇って行った先に在ります。

「励むと出来る様に成る」と言う体験を何度もして土台を築き、励むことが楽しみになってくれば、夢や希望が近づいてきたと言う証です。

満開の桜を見るたびに「辛抱強くやっているか?」と自省させられます。

 

今年は散っていく桜の姿に切なさや物悲しさを強く感じてしまいます。

来年は心癒される桜であって欲しいと願います。

 

                             2022年  4月 1日(日)

 


 

北京で開催された冬季五輪では、前人未到の大技に挑戦して惜しくも失敗してしまった選手を、他の出場選手が取り囲んで、その勇気に敬意と称賛のハグをするなどの、スポ−ツマンシップに心が癒されました。

その一方で、競技者仲間からもっと高評価されるべきだと、ブーイングの出た採点も見受けられました。

 

競技者は審判に執拗に異議を唱えたり、抗議したりすることが認められていません。

ハーフパイプで審判の採点に『2本目の点数は納得いっていなかったのですけれど、そういう怒りがたぶん自分の気持ちの中でうまく最後、表現できたというか。本当にそんな気持ちと言うか、よかったです。』と、 怒りの気持ちを3本目の試技にぶつけ、更に素晴らしいパフォ−マンスで、金メダルを獲得した平野歩夢選手の冷静さが輝いて見えました。

爽やかでした。(^_-)-☆

 

絶大な権限を与えられている審判員は、競技者同様のスポ−ツマンシップ魂を持った人物が採用されなければなりません。

平和の祭典と言う冠のついたオリンピックが、舞台裏で政治的な負の力が働いてるのではないかという疑念を持ってみられてしまうのは、寂しい限りです。

 

                             2022年  3月 6日(日)

 


 

一所懸命に稽古に励んだ結果、資格が上がり帯の色が黒くなったり、大会で良い成績を上げたりする事で得られる喜びが100であったとします。

しかし指導を受ける立場で、自分自身の上達に励んでいるだけでは、100を超える喜びはやってきません。

自分より資格の下の拳士と共に励み、後輩たちが上達していく姿を見て自分も嬉しいと思えた時、初めて100を超えた喜びを感じる事が出来ます。

 

「自分より資格の下の拳士に教える事=自分の更なる向上」と言う図式が納得できると、人を喜ばせて自分も喜べるという思いやりの心が育まれます。

教えると言う行為抜きでは、いつまで経っても豊かな心(恕)に行き着くことは出来ません。

 

級拳士にも、このことを早く気付いてもらえるような稽古内容にして行きたいと思います。

 

                             2022年  2月 7日(月)

 


 

昨年末、稽古が終わって作務を行おうとした時でした。

少年拳士の独りが、「少林寺拳法とかけてうどんと解く、その心は・ ・ ・ どちらもコシが大切です。」と突然大きな声で言いだしたので周囲の拳士は皆びっくり。

 

その日の稽古で最後に行った技は「両手送小手」でした。

「手で振り回さずに体軸を意識して相手の肩を動かし、相手をお辞儀させる様にして体制を崩す。」という説明を聞いた彼は「腰を使うのだ!」と解釈してくれたようです。

動作のコツを自分の言葉にして覚えれば、次の稽古日まで記憶が残り階段を確実に上がって行けるようになります。

 

今年もコロナウィルス感染は収束しそうにありませんが、和やかな雰囲気の中で、楽しく厳しい稽古を行い、健康で過ごせる一年となるように配慮して行きたいと思います。

 

                             2022年  1月 7日(金)

 


 

人類がコロナウイルスに振り回されている事とは関係なく、季節は刻々と変化し木枯らしが吹き始めました。

 

この季節になると、子供の頃の学校の「だるまスト−ブ」を思い出します。

マッチで新聞紙に火を付けてから石炭の火力が安定するまでの30分〜40分は、寒い中で火の番をしていなければなりませんでした。

 

現在の暖房器具のほとんどがスイッチを押せばすぐ暖かな風が出て、快適な温度を保ってくれる優れモノになりました。 しかしながら、この心地よい室内に身を委ね過ぎると、本来の抵抗力、適応力が退化してしまいます。

 

人体は寒くなると、冷えから身体を守るために体内で熱を発するようになり、夏より新陳代謝が高くなるのだそうです。 冬は運動量が少なくても「エネルギー消費量>摂取カロリー」と言う状態を作りやすい季節なのです。

寒くても日に一度は外に出て適度な運動をする事を心掛け、健康を維持しましょう。

 

                             2021年  12月 7日(火)

 


 

先月下旬、急に北風が吹き冬になってしまうのかと思う様な天候に見舞われましたが、幸い季節は逆戻をして過ごし易い秋が戻ってきました。

コロナウイルス感染の嵐も収まってきて規制が解除されたことも重なり、久しぶりに食欲の秋、スポ−ツの秋、芸術の秋、が楽しめそうです。

 

感染者が激減した原因が不明のままであることや、ワクチン接種率がおよそ70%、感染しても症状の出ない人も居ると言う状況を踏まえた楽しみ方に限られますが、生活に潤いが戻りそうです。

 

中国やヨーロッパでは感染が再拡大し始めて居ますが、開発が急ピッチで進められてきた「飲むワクチン」や「治療薬」の完成も間近と言う朗報には期待が高まります。

マスクなしの日常まで今しばらくの我慢と信じ、引き続き感染予防を心掛けたいと思います。

 

                             2021年  11月 3日(水)

 


 

自分の廻りを見て、「出来る人」と「出来ない人」が居ると感じたことがありませんか。 傍から見て「出来る」と感じる人は、人並み外れた努力をしている人です。

 

出来る人は学んだことを日常生活での経験と関連付け、具体的な記憶(知識)にしています。 また、物事に疑問が出てきた時には先人の教えを調べ、答えを探そうと動きます。

そういうことを繰り返しているうちに興味が湧いて、好きになり、苦しまずに楽しく学べるようになれます。

この状態を傍から見ても、人並み外れた努力をしていると感じ難いのだと思います。

 

道場での稽古では、技を修練している時に学科で学んだ「関係しているあの事」が頭に描け、 学科を学んでいる時には技を修練していた「あの時のことだ!」 と脳裏に浮かんでくるようになれば、楽しさが生まれ上達が加速します。

 

論語の「之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。(雍也篇)」を思い出しましょう。 興味を持つことが楽しく学ぶ「初めの一歩」です。

 

                             2021年  10月 2日(土)

 


 

オリンピックが終わったとたんに、線上降水帯による集中豪雨、止めば猛暑、もはや夕立の様な風情のある気象は望めなくなってしまったようです。

コロナ感染は発生から1年半が経過した現在も、未だ感染のメカニズムが断定できず「五里霧中」のさなかです。濃霧はまだまだ晴れそうにありません。

 

先月、愛知県が「緊急事態宣言」の対象地域に加えられる可能性が高くなった為、月末に予定していた昇級試験を一週間前倒して実施しました。

感染拡大防止対策と言う行動制限がなされた中で、科目表に沿って、飽きず諦めず、楽しさを求めてコツコツと稽古を続け、試験に合格した拳士達を見て、 アメリカの大リ−グで数々の記録を残したイチロ−選手の名言、「目標は高く持たないといけないんですけど、あまりにも高すぎると挫折してしまう。 だから、小さくとも自分で設定した目標を一つひとつクリアして満足する。それを積み重ねていけば、いつかは夢の様な境地にたどり着く。」を思い出しました。

 

これからもその姿勢を変えずに次の目標に向かって努力し、帯の色が黒に変わり、更に袖章の色が銀色や金色に変わって行く事を期待します。

 

                             2021年  9月 2日(木)

 


 

開催に反対していた人達も日本のアスリ−トが毎日の様に金メダルを取る姿を見て、興奮し、感動し、応援してしまうのが、やはりオリンピックですね。

 

しかし、昨年から多くの人が地域の花火大会やお祭り、更には個人の記念イベントも自主的に諦め中止しています。

そんな中で「特別扱いのお祭り」が開催され不公平感が生まれ、夏休みに入り「我慢の箍」が緩んで人流や接触が増えてしまった様に感じます。

 

新規感染者が急増してから、オリンピック報道の陰に隠れてしまっていた限度を超えた負荷が掛っている医療現場について、やっと報道されるようになってきました。

先月末には、専門家から「医療のひっ迫がすでに起き始めているというのが、われわれの認識だ」との報道もなされました。

 

コロナ感染者だけでなく、具合の悪い人達を、懸命に支えている人達が居ます。

医療現場にもっと目を向け、従事されている方達にこれ以上迷惑を掛けてはいけないと言う思いやりの有る行動を取って、緩んだ箍を締め直さなければならないと思います。

 

                             2021年  8月 5日(木)

 


 

東京オリンピック開催まで3週間を切りました。

日本のコロナワクチン接種率は、6月末時点で2回接種を完了した人はまだ11%に留まっているとの事です。

感染力をより強めたウイルスが日本にも入ってきている状況の中で、大会関係者を隔離状態に保って、オリンピックと言う特大の大会を進行させると言う離れ業が出来るのか疑問です。

 

G7に於いて日本は「新型コロナウイルスという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人類の努力と英知によって難局を乗り越えていけることを日本から世界に発信したい」と表明しました。

コロナ禍で困窮している人が大勢いる現状を無視して、「パンデミックでも開催できた東京五輪」と言う歴史を残したいがために、安心・安全より開催を優先させているとも受け取れます。

先月下旬、全国の医師会から医療現場の状況を勘案し、「国民の安全・安心を守るために無観客や延期することも考えるべき」とする意見書も提出されました。

 

日本人の国民性に頼り切った対応では「選手の安全・国民の命と健康」は守れません。邪念を伴わない国の責任ある判断を望みます。

 

                             2021年  7月 5日(月)

 


 

5月12日から愛知県に発出されていた第三次緊急事態宣言が、6月20日まで延長され、道場での稽古自粛も延長せざるを得なくなりました。

早くワクチン接種が終了し、新規感染者数が減少/安定化に向かって欲しいものです。

 

今回の新型コロナウイルスは過去に感染拡大したコロナウイルスとは違い未知の部分が多く、先の読めない状況が続いているようです。今後も変異しながら進化し、繰り返し出現してくるとも言われています。

ワクチン接種がようやく始まりましたが、変異/進化し続けるウイルスに対し、治療薬が開発される迄は安心出来そうにありません。一人ひとりの我慢強さ、謙虚さ、変化への柔軟さが引き続き求められます。

 

先月末“スーパ−ム−ンの皆既月食“ を見ることが出来ると聞いて期待しました。しかし残念ながら豊橋では薄い雲のフィルタ−を通しての「ぼんやり霞んだ皆既月食」となってしまい、緊急事態宣言下のモヤモヤとした気持ちを癒すには至りませんでした。

次の ”ス−パ−ム−ンの皆既月食” は2033年。天候の心配より自身の生存の可能性がどうなのかが気掛かりです。

 

                             2021年  6月 7日(月)

 


 

最近、相手のために良かれと思ってやったことが相手にとっては“大きなお世話”になっていたことがありました。 ほかにも気付かずにしていた「迷惑」があったのではないかと ・ ・ ・ ・

 

自己満足に陥って「自分の正しさ」や「求められていない事」の押し付けにならないようにと思っていても、何処からが“大きなお世話”になってしまうのかの判断は難しいです。

「相手がアドバイスを求めている時に我を出さずに接すれば良い。」と言われても、いつも着かず離れずの「迷惑にならない間合」を保とうとすればストレスが溜まりかねません。

 

人の感性は各々違います。感情にも起伏があります。相手の気持は自分のコントロ−ル範疇には在りません。

相手を自分の思う様にする事が理に合わない努力と認識したうえで、空気を読みながら「押さば、引き押せ。引かば、押し引け。」と言う柔軟な対応が取れる様になりたいと思います。

 

                             2021年  5月 7日(金)

 


 

三月度の昇格考試で二人の少年部の拳士(6年生)が、めでたく初段に合格しました。

昇段試験を受験する為には、合格の基準に対して自分は何が不足しているのかを把握し、逃げずに不足を補う努力を重ねなければなりません。

常日頃から鎮魂行や基本稽古に自発的に取り組み、「学ぶ姿勢」がしっかり出来ていなければ叶わぬ事です。

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてその後に本人の、「やる気」が動き出すのを待ち続けと、こちらの根気強さと忍耐強さが試されます。

こちらも逃げずに楽しく取り組まなければと教えてくれる貴重な拳士に巡り合うこと度々です。

そして彼らのやる気スイッチが入った時 ホッ!とします。

 

毎年桜の咲く時期は、級が上がり、段を取得した拳士が道場から去って行く寂しい時期ですが、今年は中学、高校に進学しても続ける拳士が数人居り、こちらも稽古に励みが出てきます。

稽古を続け、栓を抜いたばかりの炭酸がシャキッと効いたコーラの様な、周囲の人を魅了する素敵な人に成長することを願います。

きのう栓を抜いた炭酸の抜けたコ−ラの様では困ります。

 

                             2021年  4月 3日(土)

 


 

歳を取るに従い出掛けることが億劫になり、今シ-ズンもスキ-場に行かず暖かくなってしまいそうです。

3月のスキ-場は、強くなってきた日差しで木々が萌黄色に変わり始め、小川の水量も増え、暖かくて好きな季節なのですが、 ゲレンデの所どころに地肌が見えてくる寂しい季節でもあります。

 

「雪が解けると何になる。」と言う話をご存知でしょうか? 先生のこの質問に対し「春になる。」と答えた生徒が居たと言う話です。

雪に埋もれ厳しい冬の生活を強いられる雪国の人は、理科のテストの答えとは別に素敵な答えを知っています。

 

科学技術が著しく発達し、現地に行かず、現物に触れずに沢山の情報を入手できて非常に便利になりました。 しかし実際に現地に行って本物の、凄さ、偉大さに包まれなければ、なかなかこの答えは出てこないのではないでしょうか。

自然は自分の至らなさを教えてくれ、心が豊かになります。また謙虚にもさせられます。

 

自由に外出できることが当たり前ではなくなり、自然のみならずあらゆるものを気軽に楽しめなくなってしまいました。 「不自由を常と思えば不足なし。」我慢の時ですが、「リモ−ト孤独」に陥りそうと感じたら、少林寺拳法を見学に来てください。

 

                             2021年  3月 5日(金)

 


 

最近「口耳四寸の学」という 言葉に目が留まりました。

耳から聞いた知識や話が体の中へチョット(四寸=約12cm)入って、そのまま他の人に話してしまう「受け売り状態」の事を言うのだそうです。

 

試験で良い点数を取るために懸命に勉強(暗記)をしても、その後使う機会が少ないと記憶はすぐ消え去っていまいます。

しかし関心を持っている事は身体に残り、自分の考えも足されて徐々に活かせる確かな知識や技になって行くものです。

 

少林寺拳法の技も、箸の使い方と同様に、何回も自発的に繰り返せば徐々に体に染み込み、自然に体が動くようになります。

道院では復習がしっかり出来る様に、資格が下の拳士に技を教える機会を設けています。

教える立場になると必ず解らない個所に出くわします。“教える”と言う事への憧れを抱いている子供達の、正しく教えなくてはならないと言う正義感が動きだし、 真剣な目に変わります。

 

解らない所を再確認してから正確に教えようと努力している姿勢を大切にしていきたいと思います。

 

                             2021年  2月 5日(金)

 


 

新年あけましておめでとうございます。

おかげさまで道院を開設して11年目に入りました。今年も、より理に適った技と人間力を求め、個々の拳士が次なる目標を叶えられることを目指します。

その過程でどれだけ努力し、成長できたかに重きを置いて行きますので、ご協力のほど宜しくお願い致します。

 

国内で昨年1月16日に最初のコロナウイルス患者が報告されてからちょうど1年が経ちますが、「コロナ慣れ」から気がゆるんで、感染が拡大している様に思えます。

感染者が増えている状況下で、国は年末に「静かな年末年始を」と言う抽象的・消極的と思われるメッセ−ジを出し、第一波の時の危機感は得られず「コロナ慣れ」を正せませんでした。

安全が保障されたワクチンが出来て収束に向かうまで、緊張感を切らさずに感染予防を継続させなければなりません。

 

昨年は猛暑、豪雨、豪雪、と異常気象も頻発し「観測史上一位」が続出した年でした。

“自分一人位ならと言う少しの油断“ ”切羽詰まらないと湧かない危機感“、と言う人間の持つ欲求や本能に負けない心を養う機会と捉え、更に精進せねばなりません。

 

                             2021年  1月 5日(火)

 


 

感染者が急激に増え、第3波の到来となっている日本とは対照的な国が有りました。 南半球のニュージーランドです。首相の「徹底して早期に手を打つ!これが最善の選択肢だ」との、強い対策(ロックダウン)を国民が支持し、冬の感染拡大を抑えたことが話題になっています。

 

日本はこれから寒さ、乾燥、という悪条件が加わり、コロナやインフルエンザ、風邪、に感染しやすくなる冬を迎えますが、 政府は「新しい生活様式」や「感染拡大予防ガイドライン」を示し、GoToキャンペ−ンを実施し、感染収束活動と経済活動とのバランスを模索し始めました。

 

自分が置かれている環境がどうであれ、感染予防策の実践は、依然として一人ひとりの良識に委ねてられています。 「自分で可能な感染予防をしっかり行い、予防策が不備な場所には安易に近づかない。周りの言動に流されない。」と言う護身行動が収束のカギとなります。

 

ワクチンができて感染が沈静化するまで集団欲を抑えこまなければなりません。

来秋は感染症とは無縁で紅葉を、会食を、ゆっくり楽しみたいものです。

いま忍耐力が試されています。

 

                             2020年  12月 3日(木)

 


 

窓を開け放って鎮魂行を行っていると、何処からかコオロギの鳴き声が、涼しい風と共に入って来るようになりました。 今年は空調を入れても、窓を開けなければならない暑苦しい稽古が続きましたが、この心地よい季節が廻ってきてホットすると共に、日本に生まれ幸せだと感じました。

 

外出するのに最適な季節に、「Go To キャンペーン」が繰り広げられ、観光地に人混みが戻って、景気が上向きになってきたと言われます。

しかし、ヨーロッパでは感染がぶり返していると聞くと 、日本の感染予防意識の持続は大丈夫?、と心配になります。


コロナ感染下での初めての冬が来て感染二巡目に入ります。インフルエンザの流行との関係がどうなるのか未体験のこと故、慎重な対応の継続が望まれます。

心地よい季節は短く、涼しい風はすぐに冷たい風に変わってしまいます。

実りの秋、食欲の秋、季節の恵みを味わい、風情を楽しみながら適度な運動をして、抵抗力を付けましょう。

 

                             2020年  11月 2日(月)

 


 

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